突板(つきいた)というのは、0.2mmくらいにスライスした薄い木のシートをベニヤなどの板に張り付けたもののことです。
合成材や安い無垢材などを芯材にして家具をつくり、そこに突板を張り付けると、突板家具になります。
そのため、木を加工してつくられる無垢材家具のようでありながら、無垢材家具よりも安くて軽いという特徴を持っています。
ここでは、このような突板の家具を選ぶメリットやデメリットについて紹介します。
・安価な価格で木の風合いが楽しめる
無垢材なら天然の木の風合いを存分に楽しめますが、全体的に無垢材を使用すると、とても高価になってしまいます。
しかし、突板の家具であれば、芯となる部分には安価な材料を使用しているので、無垢材の家具に比べてずっと安い価格で、木の風合いを楽しむことができます。
・軽くて扱いやすい
無垢材の家具の欠点として、全てが木材でできていることで、家具が重くなってしまうことがあります。
しかし、突板の家具では、芯材となる木材の中に空洞をつくったフラッシュ構造など、木材の材料を減らすことでより軽い家具となっているため、移動などの際にも扱いやすいという点でもメリットがあります。
・キズつきやすい家具には向かない
突板家具の表面に貼ってある木のシートはとても薄いので、キズをつけたりしてしまうと、すぐに下の芯材であるベニヤ板が出てきてしまうことがあります。
そのため、テーブルなどのキズつきやすい家具には、あまり向いていません。
・経年変化が楽しめない
木材のメリットには、時が経つごとに色合いなどに変化が生じていき、そうした経年変化を楽しめるというところがあります。
しかし、突板の家具では、表面に木のシートが張られているだけなので、そのような経年変化を楽しむことはできません。
突板の家具を選ぶ際には、使用目的によっては向かないこともあるので、こうしたメリット・デメリットを考慮して選ぶと良いでしょう。