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仕事に集中できる環境をオフィスに用意すれば社員の業務効率が上がる

業務内容に関わらず、仕事をする上でオフィス環境が大切であることは明確です。今回は、弊社での取り組みを具体的にご紹介しながら、社員が仕事に集中できる環境について考えていきます。

 

仕事に集中できる環境が業務効率を上げる

 

仕事に集中できないオフィスは大きな損失

仕事に集中して良い成果を生み出すには、まずオフィスが「集中できる環境」でなければなりません。社員が仕事に集中できないオフィスは、会社にとって大きな損失となります。業務効率の低下・生産性低下はもちろんのこと、社員のメンタル不調(時には体調不良)にも繋がり、離職リスクを高める原因のひとつとなることも珍しくありません。

 

コミュニケーション活性化の負の側面を理解する

近年、従来はパーティションで仕切られていたオフィスから仕切りをなくした「オープンオフィス」が増えています。社員同士が直接コミュニケーションを取れる時間が増え、モチベーション・生産性の向上にも効果的と言われるオープンオフィス。しかし、すべての社員にとってそれがプラスに働くとは限りません。

 

周りの社員に気を遣うあまり自分の仕事に集中できないと感じる人や、自分のペースで仕事に打ち込みたいと考える人もいるでしょう。

 

働き方の多様性を認めた上で、上記のようなタイプの社員でも仕事に集中できるスペースを確保するオフィスづくりがポイントです。

 

仕事に没頭できる集中スペースなど、山岸製作所のユニークな取り組み

 

山岸製作所の「集中エリア」

弊社では、仕事に没頭するための空間として「集中エリア」を設置しています。社員同士がコミュニケーションを取りながら仕事ができる環境も大切ですが、前述のように、特に「集中」という点においては、それが常にプラスになるわけではありません。自分の仕事だけに集中できる空間をつくることは、メリハリのあるワークスタイルにも繋がります。

この密室空間は、集中エリアと呼んでいるものです。オフィスをパーティションで仕切ることなく、作業に集中、没頭できる空間を生み出しています。内密な話をするときのミーティングスペースにも活用できます。

 

働く気分を上げる取り組み

弊社では、社員の「働く気分」を上げるためにさまざまな取り組みを行っています。まず、高さを自由に切り替えることができる昇降式の「スタンディングデスク」。近年は取り入れている企業も多く、今後導入をお考えの方も多いかもしれません。

毎日長時間座ったままで仕事をすることによる身体への負担は、意識している以上に大きく、気付かないうちに座り仕事が原因で足腰を痛めてしまう人も少なくありません。そこまで酷くならなくても、定期的な運動を心掛けていないと毎日座り続けていることで体力が落ちてしまうことも考えられます。

 

どのような仕事であっても身体が資本。健康とは言えない状態では、集中力も作業効率も低下し、快適に働くこともできなくなってしまいます。スタンディングデスクを利用し、座り・立ちを適度に切り替えることで、そうした事態を未然に防ぐことができます。

 

立ったまま長時間の仕事をすることに対して、「落ち着かなさそう」「集中できないのでは」という声もありますが、多くの場合は慣れてしまえば座っているときよりも目の前の作業に没頭でき、脳が活性化した状態が継続することも体感できるはずです。

 

作業効率が低下しがちな昼食後でも、立った状態であれば眠気に襲われることは少なく、集中を維持することができます。

 

また、弊社ではミーティング・会議もスタンディング方式で行うことが多いです。

椅子をたくさん並べたテーブルを囲む、という従来の形式ではなく、ハイテーブルの周りで立ちながら行います。この方法は社員一人ひとりが主体的になり、スピード感を持って生産的な意見交換をするために有効な手段であると実感しています。

 

また、スタンディングデスク以外にも、窓の外に緑が広がるハイカウンターの設置、社員がリフレッシュできるコミュニケーションスペースの設置なども実施しています。

緑が広がる見晴らしのいいハイカウンター席。煮詰まった仕事も、場所を変えることで新しいアイデアが浮かんだリ、集中力を取り戻したりできます。

コミュニケーション活性化にも一役買っているラウンジ。上質なコーヒーでリフレッシュして仕事に戻れます。

 

気分に合わせて仕事の場所を選べるフリーアドレスも集中力アップに効果的

 

自由に席を移動できるフリーアドレスで集中力が上がる理由

弊社での実施例としてもうひとつご紹介しておきたいのが、気分に合わせて仕事の場所を選べる「フリーアドレス」です。オフィスにおいて社員の固定の座席を決めず、その日その日で自由な席で業務を行うことができるフリーアドレス。弊社では「昨日と同じ座席には座らない」というルールも設けています。

フリーアドレスでは、「社員同士のコミュニケーションの活性化」という部分だけでなく、集中力アップという点にも着目しましょう。

フリーアドレスを導入したオフィスの特徴として見られるのが「常にデスクの上が整理整頓されており、余計なものが置かれていない」ということではないでしょうか。

 

通常のオフィスでは、気付くと何日分もの資料が机の隅に山積みになっていたり、引き出しの中が不要なものだらけ、ということも起こり得ます。しかし、毎日場所を移動するフリーアドレスでは、その日のものは必ずその日に整理整頓してから帰宅することになります。

 

デスクの上には必然的に、その日必要なものしかない状態になるのです。余計なものが視界に入らない環境では、そうでない状態より集中力は格段にアップします。

 

実際、これだけの効果がありました(弊社営業部長のコメント)

「日によって周りに人がいない自分一人の空間がほしい、逆にみんなの中に入り仕事したい。そういうときに自由に席を選べて、毎日違う景色を見ながら仕事ができるという環境が日常のマンネリ化防止、ストレス軽減に繋がり仕事の集中力アップ、やる気が出る気がします。

 

以前の固定席では席同士が離れていたためほとんど話す機会がなかった人とも隣同士・向かい合わせになった日は雑談など話す機会は増えました。自分のお気に入りの席に座ると気持ちが落ち着くのか仕事のスピードもアップし、またアイデアも湧きます。」(営業部部長 松柳大助)

 

フリーアドレスの導入ステップ

フリーアドレスを実際に導入するにあたって、必要となる設備がいくつかあります。

まず、社員全員分のノートパソコンやタブレット端末。パソコン・タブレットを片手に気軽に座席移動ができるフリーアドレスを実現するには必須アイテムです。

 

デスクには電源タップや照明に加え、書類を整頓しておくためのラックなどもあると良いでしょう。設備面の準備に加えて、導入前の段階で自社に合ったルール設定をしておくことも重要です。そして何より、「何のためにフリーアドレスにするのか」を明確化してから導入することが、社員にとって快適な作業環境づくりには不可欠です。

 

 

今回は弊社での実践例を主にご紹介しましたが、業務効率を上げるために大切なことは、社員全員が快適に働くことができ、集中できる環境をつくろうとする意識が大切です。

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