株式会社山岸製作所

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L'INTERNO

【納入事例】KELUN様

2024.11.7

今回ご紹介するのは、石川県・金沢市に位置する「KELUN」様です。


KELUN様は金沢市を中心に活動されている建築設計事務所です。
事務所兼ご自宅に今回は、チェアを2脚とKELUN 稲森さんが自ら設計された造作のサイドテーブルを納入させていただきました。

チェアはそれぞれ、
・NT〈arflex〉
・66チェア〈artek〉

 


NTチェアは、arflexのダイニングシーンを牽引してきたチェアであり、デザインは石川県立図書館の家具デザイン及び監修もご担当された川上元美氏。成型合板が叶えた頑丈な造りに、木の曲線のしなやかさと編みこまれた艶やかな革が相まった一脚。
NTチェアは当時、従来の殻を破るようなエポックメーキングな製品となることを予感させたため、当初は「NUT(くるみ)」と名付けられました。

しかし、発売直前に他社が同じ名称で商標登録していることがわかり、急遽「NUT」から「NT」と名前を変え、当時の販促物も全て作り直しというなかなか波乱万丈な滑り出しとなりました。紆余曲折はありましたが、1977年の発表以来、約47年続くロングセラーを誇る歴史のある製品です。

今回は背もたれ・座面は茶色の革ベルトに、脚部・アームの木材はナチュラルという、非常にアイコニックなカラーをセレクトいただきました。
座面部分は職人が手作業で編み込んだ革ベルトのみという、なんともシンプルの極み。革の弾力に腰掛ける心地よさと経年変化が楽しめ、長年使用されてもベルトの締め直しや張替え、木部の再塗装にも対応しているのがarflexの魅力です。

 

66チェアは「北欧の賢人」とも称されたフィンランドの建築家アルヴァ・アアルトがデザインした一脚。


伝統的かつシンプルな木製の椅子ですが、丸みを帯びた温かいフォルムからアアルトらしさを感じられます。
フィンランド産のバーチ材を用いた椅子は座面のバリエーションがありますが、今回はレザー(インディアンレッド)をセレクトいただきました。クッションが効いており、座り心地も◎。

 

そして、リンテルノのInstagramでは先行してご紹介させていただきましたが、稲森さん設計のサイドテーブルは正十二面体。


多面体の図面を起こすのは難しく、展開図になってしまうと仰っていた稲森さん。
多面体に美しさを見出し、形に落とし込んだ稲森さんと、繊細な仕事で小口までもが美しい職人さんの手仕事が合わさり、どこから見ても美しいサイドテーブルに仕上がりました。置く場所によって光の当たり方が変わるので、その陰影も魅力の一つです。

水が入ったグラスを置くだけで、なんとも様になります。

 

こちらは、稲森さんがデザインを手掛けたVAULTテーブルです。(*vault…アーチ形天井の意)アーチ部分からは柔らかな印象を受けます。また、裏面はあえて素地にされており、木部が見えるのでナチュラルな空間と良く馴染んでいます。

ちなみに、稲森さん命名のサイドテーブルのお名前は「SH1
コルビュジエ作の「LC1」のようですが、「Shin(すね)」「Hit(ぶつける)」「1(年に一度)」と、意味深く、かつとてもシュールなお名前になったようです!

美しい建築と窓からの風景、たっぷりと差し込む自然光がより一層、家具たちを生き生きと美しく見せてくれていました。
どこを切り取ってもインテリア誌の表紙のような景色で本当に楽しい撮影でした。ありがとうございました!

 

〈担当より〉
今回も本当にありがとうございました。KELUNさん設計の事務所で家具を見ると、建築空間と家具のつながりの深さをいつも実感します。今後も是非ワクワクするお題をお待ちしております!(担当:丹波)